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児童養護施設 「筑波愛児園」

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   03/01/25 (Sat)  愛児園、改善計画通りの運営確認
読売新聞 茨城版 2003/01/25(Sat)
愛児園、改善計画通りの運営確認

 民間の児童養護施設「筑波愛児園」(つくば市田中、小林弘典施設長)の職員による園児虐待問題で、県は二十四日、提出された改善計画に沿った運営が行われていることを確認した、と発表した。
 確認検査は二十三日、東京都と合同で実施。虐待にかかわった八人の職員の処分がすでに行われていることを確認、園児一人ひとりの支援計画の見直しや、専門家の協力を得た「心の支援委員会」が設置されるなど、改善策は順調に実施されていると判断した。
 また、役員は全員が入れ替わり、理事長を兼ねる小林施設長は今月末で退任、同園の児童指導員となる。新施設長は都内の児童養護施設の児童指導員が二月一日から採用され、新理事長は、新たな役員の中から互選で選ばれるという。
 県児童福祉課では「再建に向け順調に進んでおり、園児たちも落ち着きを取り戻している。今後も定期的に連絡を取りながら、状況把握に努めたい」と話している。


   03/02/12 (Wed)  筑波愛児園 新生へ『みんなで力あわせ』
2003年2月12日 東京新聞茨城版朝刊より
筑波愛児園 新生へ『みんなで力あわせ』
新園長に黒田邦夫さん就任


 職員による園生への虐待が昨年十月に発覚した児童養護施設「筑波愛児園」=つくば市=で一日、東京都内の同「調布学園」のベテラン指導員、黒田邦夫さん(50)が新園長に就任した。職員も大幅に入れ替わり、子どもたちが安心して生活できる施設を生み出すため、黒田さんは「皆の意見をよく聞いて、力を合わせていきたい」と話している。 (飯田 克志)

 黒田さんは調布学園で約二十七年間、多くの子どもたちと向き合ってきた。園生の進学問題や職員の労働環境改善に取り組み、他の施設職員からもさまざまな相談を受け、虐待のあった施設の再建にもかかわった。

 黒田さんは、虐待を生んだのは「強い者(元園長)が弱い者(職員)、弱い者がより弱い者(園生)をいじめた構造的な問題と、園長が理事長を兼務した権力の一元化」と指摘する。

 この「力の支配構造」を変えるため、黒田さんは園生たちへ「大人に理由もなく怒られたり、子ども同士がいじめたりすることをなくして、皆が安心して暮らせるような園にしたい」と呼び掛けた。そして「子どもも大人もよく話し合って、皆で力を合わせてやっていきたい」と、話し合いを大切にする考えを伝えた。

 具体的には、園生たちと向かい合う時間を多く取れるようにするため、定員十二人の職員を臨時職員の採用で二人増員する。週一回の職員会議や園生たちがつくった「こども会」との話し合いなども始まっている。

 園生が過ごしやすくするため、老朽化した施設の大幅な改修も進めている。この改修に合わせ、園生を三グループに分ける。食事など、各自の生活リズムに合わせて過ごせるようにするためだ。

 園生たちの心のケアのため、心理療法担当職員二人が配置され、心理、医療などの専門家による「心の支援委員会」も設置された。

 黒田さんは「虐待で『おまえは要らないやつ』と心が痛めつけられて、今、一生懸命に回復しようとしているところ。時間がかかることを理解してほしい」。

 園の改革は進んでいるが、黒田さんは「子どもたちの生活の半分は学校や地域。地域の理解と応援が必要」とし、園内だけの生活だった幼児たちの幼稚園通園を始めた。「社会性を育てるためなので、子どもたちに声をかけてほしい」と話す。

 また、休日に園生が外泊して過ごせる家庭「フレンドファミリー」を募っているほか「学校で使うぞうきんの提供とかどんなことでもいいので、ぜひ支援してほしい」と市民にボランティア支援を訴えている。

 一方で、中三の園生が私立高受験に合格。園にとって久しぶりの明るい話題になった。

 ボランティアなどの問い合わせは同園=電029(867)0432=へ。


   00/01/01 (Sat)  社会が支える“もう一つの家族”  児童養護施設・筑波愛児園
※虐待が発覚する前の記事です。

常陽リビング土曜版 1999年12月18日

シリーズ企画「その愛、見えてますか?」 vol.8   

社会が支える“もう一つの家族”  児童養護施設・筑波愛児園
「ここが僕たちの家なんだ」 血のつながり超えた固い絆


 つくば市田中にある児童養護施設・筑波愛児園。さまざまな事情で家庭での生活が困難になった、2歳から13歳までの40人が「明るくのびのびと」生活を共にしている。家族や親子関係で考えさせられる事件の多かったこの1年。「その愛、見えてますか?」の最終回は、生まれも境遇も違う40人の“兄弟たち”と園長以下19人の“親”という“もう一つの家族”の姿をお伝えします。

 「人間はね、だれもがさまざまな事情を抱えて生きているんです。その中で、たまたまこの子たちは家庭に恵まれなかっただけのこと。だから社会が支えていくんですよ」。穏やかな口調でこう話す稲見実園長(65)は、18年間つくば市内の知的障害者施設で勤務した経験から「理想の施設を自分で運営したい」と独立。1973年に社会福祉法人の認可を得て同市田中に筑波愛児園を設立した。その理想とは「オープンである」こと。「子供たちは何も悪くないし、当然隠すべき存在でもない。縁あってここで生活してるのだから、積極的に地域に出ていくように職員にも子供にも指導しているんです。堂々と胸を張って『愛児園の園児だ』と伝えるように、ね」
 そんな園長の方針が浸透した園内は、とにかく明るい。「明るさと、人なつこさは園の子の共通した特徴ですね。まあ、いろんな子がいますけどみんないい子ですよ」とは開設時から27年間“母”として園児を見守ってきた保育士のIさん(46)「こんにちはー」「行って来まーす」「ただいまー」。とにかくあいさつが元気な園児たちのにこやかな笑顔は近所の人や学校でも評判で、園児27人が通う田水山(たみやま)小学校では、ほかの児童も影響されて積極的にあいさつをするようになったとの報告が。また、花見や遠足、クリスマス会などの園での行事のほか、近所の人の好意で芋掘りや祭りへの参加をするなど“地域に溶け込んだ、開かれた園”として親しまれている。

 「僕ね、早く今日が終わればいいと思ってるんだ。明日になればいいことがあるんだよ。お父さんが会いに来るんだよ」。小学5年生のH君が6年ぶりに会いにくる父親のことを小学校の保険教師に話した言葉。顔さえ覚えていない、という父親は6年ぶりの再会に目頭を熱くしていたという。
 月に一度面会に来るという親は全体の1割弱。クリスマスなどのイベント時で半数。そして正月でさえも半数以上の園児は外泊できない。まったく身寄りがないという子も約1割いる。徐々に連絡の回数が減る親に対して「どうしたんだろうね」との問いかけにも正面から向き合う。「会えなければ会えないほど、子供は親を美化しますからね。普段は明るい子でも、他の子の親が面会に来たときなど寂しそうな表情をする子もいます.そういう時が一番切ないですね」とIさん。「なぜ、自分がここにいるのか」という当然の問い。これにも「心の成長の個人差がありますから、それを見極めてきちんと説明します。そうじゃないと、この子たちは先に進めません。自分の置かれている状況は子供なりに理解をしているんですよね。だからきちんと向き合います」。自身も2人の子供の母親であるIさん。愛情があるが故の厳しさも園児との信頼関係があってこそ、とその表情がやわらいだ。
 そうかと思えば「僕、ずっとここに居たいな。おじいちゃんになるまでここに居られるのかな」と話す子など「40人の園児には40通りの考えがある」と稲見園長。「ただ一つ確かなことは、ここに居る子は今の段階では“あの”家庭にいるようりもいい環境にある」ということ。「完ぺきな環境なんてない。でもこの子たちには家庭という非常に大きなものが欠けています。だから私たちをはじめ、地域が、社会が支えていくんです」。
 もう一つの家族。園児と職員にある、血のつながりを超えた固い絆(きずな)。そしてそれを取り巻く地域の暖かい目。愛児園の取り組みは、子供達へ力強い後押しとなって、あの明るい笑顔を引き出している。これから社会人として旅立っていくために。


   03/05/20 (Tue)  いばじん ここが聞きたい 筑波愛児園園長 黒田 邦夫さん
毎日新聞茨城版 2003/05/20
《い ば じ ん ここが聞きたい》 筑波愛児園園長 黒田 邦夫さん

 職員が児童生徒への体罰を繰り返していたとして、県から改善勧告を受けていた児童養護施設「筑波愛児園」(つくば市田中)の再建が進められている。今年2月に園長に就任した黒田邦夫園長に、再建の取り組みなどを聞いた。
【米江貴史】

《4人でチーム組み指導》

―着任の経緯は。
 弁護士や人権擁護委員たちで構成する、再建委員会で推薦されました。施設再建を目的にした新施設長は、従来、行政側から選出することが多かった。しかし、委員会は「事務屋ではなく、児童養護が分かる人物を」という意向を示したのです。27年間、東京都調布市の児童養護施設で子どもたちと一緒に生活をしてきました。昨年末、愛児園の体罰事件後の混乱した状況を知って「いつまでも放置しておくわけにはいかない」と感じました。

―着任した時の愛児園の実態はどうでしたか?

 最初の2ヶ月は自分の感覚で雰囲気をつかむため、宿直に入りました。夜遅くまで騒いで、昼寝をする不登校の子どもが多く、職員が注意をしようとしたら、関係ない子どもまで来て騒ぐなど、やりたい放題でした。職員は心身とも疲れて子どもと話し合うことも難しい状態で、接し方にも悩んでいるようでした。

―具体的な改善策を聞かせてください。

 はじめに、子供たちの昼夜逆転生活の改善に取り組みました。夜寝かせようとすると、初めのうちは女性職員にくってかかったりしたものですが、根気よく続けることで時間通り寝るようになりました。不登校も減り始めています。すべての子どもたちから、何を考えているかを聞き取り、子どもたちが最も困っていた「いじめ」をなくしていくことにも取り組んでいます。
 それと、これまでは、職員の個人による指導体制でしたが、4人でチームを組んで指導する体制に変えました。職員同士が指導法について相談したり、学び合う効果があるからです。

―園内の変化はどうですか。

 職員には、「力を合わせればできる」という意識が生まれました。子供たちがストレスで物を壊す、ということも減ってきています。でも、職員側にとってまともな指導ができる体制に戻りつつあっても、子供たちの生活習慣は長年かかって出来上がったもので、短期でかわるものではありません。課題は子供たちだけでなく、職員の力量向上、設備の改善など山積しており、できるところから取り組んでいこうと思ってます。多くの方々に迷惑をかけるかもしれませんが、温かく見守ってもらいたいと思っています。


   03/06/13 (Fri)  都が園生に謝罪 指導・監督責任認め
東京新聞朝刊 2003/06/13(Fri)
都が園生に謝罪 指導・監督責任認め

 都内の児童相談所から園生を受け入れている茨城県つくば市の児童養護施設「筑波愛児園」職員による園生虐待問題で12日、都の平山英夫育成課長らが同園を訪れ、園生に検査・監督を怠ったとして「みなさんに深い傷を負わせたことを深くおわびします」と謝罪した。
 この日は、虐待問題を調査していた東京弁護士会が昨年11月、都に謝罪などを求めた勧告を受けての経過説明会が開かれ、小学4年生以上17人の園生が出席した。
 黒田邦夫園長は園の現状について「子どもたちは穏やかになり、不登校も大幅に減った」としながらも、長期の虐待の“後遺症”で心のケアが必要だったり、学校生活にとけ込めない園生もいるとして「学校、地域に理解、支援をしてもらいたい」と話した。

読売新聞 茨城版 2003.6.13
園児虐待の「筑波愛児園」 園児への説明会開催

 長年にわたって職員が園児を虐待していたことが昨年発覚した、つくば市の児童養護施設「筑波愛児園」で12日、虐待問題の調査・処分経過などに関する園児への説明会が初めて行われ、虐待の横行を放置していた前施設長の謝罪文が公表された。謝罪文には「みなさんには心に大きな傷が残っていると思います。傷が早くいやされるよう願っており、子どもたちの人権を擁護すべき児童養護施設で、様々な虐待行為が行われたことを心からお詫びします」と記されている。

東京新聞 2003.6.13 茨城版
筑波愛児園の虐待 東京都が園生に謝罪

 東京都の児童相談所から園生を受け入れているつくば市の児童養護施設「筑波愛児園」で職員が園生を虐待していた問題で十二日、都の平山英夫育成課長らが同園を訪れ、園生に検査・監督を長期間怠り虐待に気付かなかったとして「皆さんの心身に深い傷を負わせたことを深くおわびします」と謝罪した。
 同園では十年ほど前から二〇〇〇年ごろまで、職員が「子どもに言うことを聞かせるため」に虐待が常態化していた。都と県は一九九〇年度、都が子どもの生活面を検査する施設監査、県が法人監査と役割分担を決めたが、都は九四年以降、二〇〇一年に外部からの虐待の通報があるまで監査を怠っていた。
 虐待問題を調査していた東京弁護士会が昨年十一月、都に謝罪などを求めた勧告を受け、この日は経過説明会が開かれ、小学四年生以上十七人の園生が出席した。弁護士会の経過説明後、平山課長が謝罪し「再発しないように改善に取り組んでいきます」と述べた。
 また、虐待が続いていた当時の稲見実園長から「指導力のなさから、さまざまな虐待行為が行われたことを深く謝罪します」とする内容の謝罪文が読み上げられた。
 黒田邦夫園長は園の現状について「子どもたちは穏やかになり、不登校も大幅に減った」としながら、長期の虐待の“後遺症”で心のケアが必要だったり、学校生活にうまく溶け込めない園生もいるとして「学校、地域に理解、支援をしてもらいたい」と話した。


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