[インデックスページへ戻る] [記事トップ] [検索] [説明]
児童養護施設 下野三楽園

施設内虐待を考えるBBSへ

  +新着タイトル


新 着 一 覧

   06/01/19 (Thu)  児童間暴力 県が改善勧告/再発防止策講じず/効果ある計画策定指導/県央の児童養護施設
下野新聞ニュース 2006/01/19(Thu)
児童間暴力 県が改善勧告/再発防止策講じず/効果ある計画策定指導/県央の児童養護施設

 県央地区の児童養護施設で、入所児童間の恒常的な身体的暴力などがあったにもかかわらず再発防止の有効な手だてを講じなかったなどとして、県は十六日までに、児童福祉法に基づき同施設を運営する社会福祉法人に改善勧告した。県が児童養護施設に改善勧告したのは初めてで「児童にとって安全で安心できる環境づくり」などを求めた。二月十日までの改善計画提出を求めているが、県は「内部調査も含め徹底して改善策を検討してほしい」として期日にこだわらず実効性のある計画策定を指導していく。

 関係者の話を総合すると、二〇〇四年十二月ごろから入所児童間のいじめが度々発生。昨年十月にはボクシング遊びと称し、複数の生徒が複数の下級生の顔などを殴ったり、就寝中の下級生を無理やり起こして殴るなどの事案が三件続けて発生。被害生徒は医療機関に通院するけがをした。
 加害、被害双方の生徒が通う中学では以前から、髪やまゆをそられたり顔を殴られけがをしている事実を把握。学校側は施設側に対応を求めてきたが改善は見られず、昨年の夏休み明けに「大きな事態になりかねない危機的状況にある」として、県内三つの児童相談所(児相)に直接、実情を訴えた。
 これを受け県が昨年十月から十二月にかけ、施設職員や児童らに聞き取り調査した結果、入所児童間の恒常的な身体的暴力、買い物の強要などの事実を把握しながら、再発を防ぐ有効な手だてを講じていなかったことが判明。無断外泊や喫煙、安眠妨害も繰り返されていたが、改善が図られなかったという。県は昨年十二月二十八日、(1)児童にとって安全で安心できる環境づくりを進める(2)児童や保護者などの意見を取り入れる仕組みを確立し、職員全体で情報を共有し苦情の改善につなげる(3)職員間の意思疎通を十分図り処遇の向上が図れる体制を整える−ことなどを改善勧告。県は「個別事案について児相が指導、支援してきたが改善が見られず勧告に踏み切った」としている。
 施設長(74)は「一生懸命やってきたつもりだが力が足りなかった。勧告内容を一つ一つ真摯(しんし)に受け止め改善につなげたい」と話した。今後、外部委員を交えた運営改善委員会を組織して改善計画案をまとめ、理事会の審議を経て県に提出する予定だ。

施設対応の甘さ指摘も

 「暴力行為を受けている子たちは、夜中に起こされ、また殴られないかと隠れて寝ているんです」。安心して暮らせるはずの児童養護施設で、夜も手足を伸ばして眠れない子どもたち−。
 県から改善勧告を受けたこの施設で、入所児童間の暴力行為が目立ち始めたのは一昨年十二月ごろ。内部の対処に限界を感じ、警察にもたびたび通報していた施設側。
 改善勧告にまで至った背景には、施設長と職員、また職員同士の意思疎通が十分でないなど、施設側の体制不備があったとされる。周辺からも「改善を強く求めたが、穏便に済まされた」と施設自体の対応の甘さを指摘する声が出ている。
 一方、児童相談所(児相)には「命にかかわる事態になってもおかしくない」「加害者の隔離を」という現場レベルの切実な声も届けられていたが、組織としての本格的な対応には至らなかった。実際に児相、県が動きだしたのは、当事者である生徒が通う中学校側から児相への直訴があってからだった。
 こうした経緯について、県児童家庭課の広沢敬行課長は「担当職員は個別事案の相談には応じていたが(施設全体の問題として)トータルで見ていなかったのではないか」と弁明する。
 児相に実情を訴えた中学校の関係者は「施設への入所措置をした児相も各施設の指導員、保育士任せでは状況は改善されない。もっとこまやかな指導をすべきだったのではないか」と訴えた。


   06/03/20 (Mon)  県に改善計画書提出、いじめあった県央の養護施設
下野新聞 2006/3/20
県に改善計画書提出、いじめあった県央の養護施設

 県央地区の児童養護施設が入所児童間の恒常的な暴力を放置していたなどとして、県から改善勧告を受けた運営母体の社会福祉法人は二十九日、県に改善計画書を提出した。子供たちが安心して生活できる環境づくりに指導力を発揮せず事態を悪化させた園長を懲戒解雇処分とし、新園長を据えるなど踏み込んだ内容で、体制刷新により立て直しを目指す。同法人の理事長ァアは「(ハード面も)できるところは速やかに改善し、子供たちが安心して暮らせる施設となるよう努力したい」としている。
 この施設では二〇〇四年十二月ごろから、入所児童間のいじめがたびたび発生。昨年十月には殴られた生徒がけがをするなどの事案が立て続けに起き、同十二月、県から児童福祉法に基づく改善勧告を出された。
 これを受け理事会は、外部の児童福祉専門家四人を含む計六人の運営改善委員会を組織。施設や職員の実態調査などを含めた五回にわたる委員会で、施設改善に向けた案を作成。最終的に理事会が改善計画書としてまとめた。
 入所児童間の身体的暴力に対し有効な手だてを講じず、保護者としての監護責任を怠った園長は、その責任と事態の重さを鑑み懲戒解雇処分。また園長を支える立場にあり、職員の統率ができなかった園長補佐と主任指導員の一人をけん責処分(いずれも依願退職)とした。もう一人の主任指導員はけん責処分の上、一般指導員として従事してもらうこととした。
 新園長は、児童相談所や社会福祉教育センターなどに勤務経験のある県OBを迎え、園長補佐も児童福祉の専門家を据えた。人事を刷新することで、職員間の意志疎通を良くし、子供の問題などにすぐ対応できる体制を構築する。
 このほか子供たちへの目配りを十分図るため、居室ごとに保育士、指導員を組み合わせた複数指導体制を敷くほか、年齢別にしていた居室を異年齢を混ぜて振り分けることなどにも取り組む。
 理事長は「委員会の方々には短期間に案を取りまとめていただき、大変感謝している。理事会の責任を十分認識し、子供たちの福祉の向上に努めたい」とし、県児童家庭課の広沢敬行課長は「計画書の内容を着実に実践していってほしい。県も見守り、チェックしながら、支援できるものは支援していきたい」と話している。

 「根底にある問題を掘り下げた改善策を」という県側の要望も踏まえ、運営改善委員会が理事会に示した建議案は、人事の刷新という問題の本質に切り込んだ内容となった。
 改善勧告の対象となった県央地区の養護施設では、入所児童間の暴力や買い物の強要などが繰り返されていたが、職員一丸で問題解決にあたる体制は構築されていなかった。関係者の話によると、主任指導員のワンマンに対し保育士らが物を言えない雰囲気がつくられ、頼りにすべき施設長も保育士らの声を真摯(しんし)に受け止め改善しようという姿勢は希薄だった。
 子供たちの問題行動がエスカレートする中、職員は「いつか取り返しのつかないことにならないか」との緊張感を抱きながら宿直などをこなしていたが、一人一人の力ではどうしようもないというあきらめムードがまん延。園はまさに危機的状況にあった。
 こうした実態は理事会にも伝わっておらず、改善勧告が出されたことを園から年明け後に知らされた理事側は驚くしかなかったという。
 改善委は、信頼関係を持てず意志の疎通も十分図れない職員体制を問題視。立て直しの根幹として人事の刷新を理事会に求めた。園に任せっきりだった理事側も今後、できる限り新園長との接点を持ち、園の運営がしやすい体制づくりに取り組む方針だ。
 大人たちの無責任によって、暴力に耐えるしかなかった子供たち。新体制は整ったが、真に子供たちのことを考えた施設へ生まれ変われるかどうか、結論が出るのはまだ先だ。


   05/12/28 (Wed)  児童養護施設「下野三楽園」の運営改善について(勧告)
児家557号
平成17年12月28日

社会福祉法人
 下野三楽園理事長 様

栃木県知事 福 田 富 一

児童養護施設「下野三楽園」の運営改善について(勧告)


 平成17年10月27日から11月18日及び12月22日に実施した調査の結果、貴法人が設置する標記施設において、下記のとおり、児童福祉施設最低基準(昭和23年厚生省令第63号)第46条第3項の規定により、改善を勧告する。
 ついては、理事会において審議した上で、本改善勧告に対する改善計画書を平成18年2月10日(金)までに、県保健福祉部児童家庭課あて提出されたい。



1 児童福祉施設最低基準に達していない事項

(1) 入所児童間のおける恒常的な身体的暴力、盗み、買い物の強要等について、事実を把握していた、又は児童から苦情を受けていたにもかかわらず、苦情処理の体制が機能せず再発を防ぐ有効な手立てを講じていなかった。結果として、保護者として監護を怠っていた。(第9条の2関係、第14条の3関係)

(2) 居室内が乱雑で、無断外泊、喫煙、安眠妨害等が繰り返されていたにもかかわらず、その改善が図られず、児童の基本的生活習慣の確立に向けた支援が十分に行われていなかった。(第44条関係)

(3) 上記(1)及び(2)の状況から、入所している児童が、職員の適切な指導により、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成されているとは言い難い状況であった。(第2条関係)

2 児童福祉法第46条3項に基づき改善勧告する事項

(1) 施設が安全で安心できる生活を保障する場であるべきことを十分認識し、児童との信頼関係を構築し、児童にとって安全で安心できる環境づくりを進めること。

(2) 入所児童の生活に係わる施設の運営や処遇について、児童や保護者等の意見を取り入れる仕組みを確立するとともに、職員全体で情報を共有し、苦情の改善につなげること。

(3) 処遇方針や施設運営については、施設長と職員、職員同士において意見交換の機会を積極的に設け、職員間の意思疎通を十分図り、処遇の向上が図れる体制を整えること。
    また、園長を長とする意思決定、責任体制の確立に努めること。

(4) 施設運営に係わる重要な事案が発生した場合は、すみやかに理事会を招集し、対応策を検討すること。

(5) 今後の施設のあり方について、理事会の責任において改善計画を策定すること。

3 その他>
  本勧告に従わない場合は、児童福祉法第46条第3項の規定による改善命令を行うことがあること。

児童福祉施設最低基準 関連条文


(最低基準の目的)
第二条  最低基準は、児童福祉施設に入所している者が、明るくて、衛生的な環境において、素養があり、かつ、適切な訓練を受けた職員(児童福祉施設の長を含む。以下同じ。)の指導により、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成されることを保障するものとする

(虐待等の禁止)
第九条の二  児童福祉施設の職員は、入所中の児童に対し、児童虐待防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第二条各号に掲げる行為その他当該児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。

(苦情への対応)
第十四条の三  児童福祉施設は、その行った援助に関する入所している者又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2  乳児院、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設及び児童自立支援施設は、前項の必要な措置として、苦情の公正な解決を図るために、苦情の解決に当たって当該児童福祉施設の職員以外の者を関与させなければならない。
3  児童福祉施設は、その行った援助に関し、当該措置又は助産の実施、母子保護の実施若しくは保育の実施に係る都道府県又は市町村から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4  児童福祉施設は、社会福祉法第八十三条に規定する運営適正化委員会が行う同法第八十五条第一項の規定による調査にできる限り協力しなければならない。

(生活指導及び家庭環境の調整)
第四十四条  児童養護施設における生活指導は、児童の自主性を尊重し、基本的生活習慣を確立するとともに豊かな人間性及び社会性を養い、児童の自立を支援することを目的として行わなければならない。
2  児童養護施設の長は、前項の目的を達成するため、児童の家庭の状況に応じ、その家庭環境の調整を行わなければならない。

児童養護施設「下野三楽園」の運営の改善を要する具体的事項


1 施設が安全で安心できる生活を保障する場であるべきことを十分認識し、児童との信頼関係を構築し、児童にとって安全で安心できる環境づくりを進めること。

@ 連続して児童間の暴力が発生していた状況にありながら、組織として対応策の検討が行われていないことから、緊急の連絡及び対応体制を整備すること。
A 夜間の勤務体制を強化・継続すること。
B 現行の勤務体制における問題点、改善点の検討を行うこと。
C 居住環境の改善・整備に努めること

2 入所児童の生活に係わる施設の運営や処遇について、児童や保護者等の意見を取り入れる仕組みを確立するとともに、職員全体で情報を共有し、苦情の改善につなげること。

@ 連続して児童間の暴力が発生していた状況にありながら、組織として対応策の検討が行われていないことから、緊急の連絡及び対応体制を整備すること。
A 夜間の勤務体制を強化・継続すること。
B 現行の勤務体制における問題点、改善点の検討を行うこと。
C 居住環境の改善・整備に努めること

3 処遇方針や施設運営については、施設長と職員、職員同士において意見交換の機会を積極的に設け、職員間の意思疎通を十分図り、処遇の向上が図れる体制を整えること。  
 また、園長を長とする意思決定、責任体制の確立に努めること。

@ 園長を長とする意思決定、責任体制を構築すること。
A 児童の処遇については、個々の職員の判断に任すことなく、組織として共通した指導方針のもとで処遇にあたること。
B 児童指導員と保育士及び居室担当等の連携のあり方について検証と見直しを行うこと。

4 施設運営に係わる重要な事案が発生した場合は、すみやかに理事会を招集し、対応策を検討すること。  
 
 理事会への報告を徹底し、必要な事項については、すみやかに協議をすること。

5 今後の施設のあり方について、理事会の責任において改善計画を策定すること。

 改善計画の策定に当たっては、外部有識者を加えて検討委員会を設置し、多角的な視点から十分に検討を行うこと。

※なお、本頁に掲げる事項は、改善すべき事項の全てではないので念のため申し添える。


   06/01/18 (Wed)  児童養護施設でいじめ/輪王寺系施設県が改善勧告/続発への対応「不十分」
朝日新聞ニュース 1月18日栃木版
児童養護施設でいじめ/輪王寺系施設県が改善勧告/続発への対応「不十分」

宇都宮市の児童養護施設「下野三楽園」(小暮道樹理事長)で、いじめが繰り返されたのに、施設側の対応が不十分だったとして、県が児童福祉法に基づき改善勧告を出していたことがわかった。2月上旬をめどに改善計画を提出するよう求めている。

 この施設は日光山輪王寺が1912(大正元)年に創設し、理事長は輪王寺の執事長が務めている。48年に県内で初めて児童福祉法に基づく児童養護施設に指定された。もともとは戦争などで親を失った孤児らを受け入れていたが、最近では家庭での虐待などが原因で親と生活できない子どもを受け入れており、現在は3〜18歳の約百人が生活している。

 県や施設によると、04年12月ごろから、上級生から下級生へのいじめについて、同施設から県の児童相談所への報告が目立って増えた。就寝時間に殴ったり、まゆ毛をそったり、使い走りを強要したりするいじめがあった。いじめられた子
の中には通学先の中学校で「施設に帰りたくない」と訴える子もいたといい、学校側は昨年9月に「子どもが授業を受けられる状況ではない」として、施設側に抜本的な改善を申し入れた。一方、施設側も県の児童相談所にたびたび相談していた。
 県は10月、いじめをしていた子どもについて、児童相談所の判断で県内の別の施設に移す措置をとった。県は12月28日、同施設に対し、暴力行為があった場合の連絡・対応態勢を築くことや、夜間の勤務態勢の強化など、改善勧告を
出した。

 施設はこれを受け、外部有識者らからなる運営改善委員会を設置。23日に初会合を開いて改善策を検討するという。
 猪狩和久園長は「限られた人数で夜中の巡回や夜勤を増やしてきたが、結果として対応が遅れてしまった。今後は職員数の増員についても考えたい」と話している。
 日光山輪王寺の広報担当者は「時代が変わり、受け入れる子どもも変わってきた。
子どもの心の問題でもあり、時代の変化に合わせて、根本的な改善策を早急に見いだしたい」としている。

下野新聞ニュース
児童間暴力 県が改善勧告/再発防止策講じず/効果ある計画策定指導/県央の児童養護施設

 県央地区の児童養護施設で、入所児童間の恒常的な身体的暴力などがあったにもかかわらず再発防止の有効な手だてを講じなかったなどとして、県は十六日までに、児童福祉法に基づき同施設を運営する社会福祉法人に改善勧告した。県が児童養護施設に改善勧告したのは初めてで「児童にとって安全で安心できる環境づくり」などを求めた。二月十日までの改善計画提出を求めているが、県は「内部調査も含め徹底して改善策を検討してほしい」として期日にこだわらず実効性のある計画策定を指導していく。

 関係者の話を総合すると、二〇〇四年十二月ごろから入所児童間のいじめが度々発生。昨年十月にはボクシング遊びと称し、複数の生徒が複数の下級生の顔などを殴ったり、就寝中の下級生を無理やり起こして殴るなどの事案が三件続けて発生。被害生徒は医療機関に通院するけがをした。
 加害、被害双方の生徒が通う中学では以前から、髪やまゆをそられたり顔を殴られけがをしている事実を把握。学校側は施設側に対応を求めてきたが改善は見られず、昨年の夏休み明けに「大きな事態になりかねない危機的状況にある」として、県内三つの児童相談所(児相)に直接、実情を訴えた。
 これを受け県が昨年十月から十二月にかけ、施設職員や児童らに聞き取り調査した結果、入所児童間の恒常的な身体的暴力、買い物の強要などの事実を把握しながら、再発を防ぐ有効な手だてを講じていなかったことが判明。無断外泊や喫煙、安眠妨害も繰り返されていたが、改善が図られなかったという。県は昨年十二月二十八日、(1)児童にとって安全で安心できる環境づくりを進める(2)児童や保護者などの意見を取り入れる仕組みを確立し、職員全体で情報を共有し苦情の改善につなげる(3)職員間の意思疎通を十分図り処遇の向上が図れる体制を整える−ことなどを改善勧告。県は「個別事案について児相が指導、支援してきたが改善が見られず勧告に踏み切った」としている。
 施設長(74)は「一生懸命やってきたつもりだが力が足りなかった。勧告内容を一つ一つ真摯(しんし)に受け止め改善につなげたい」と話した。今後、外部委員を交えた運営改善委員会を組織して改善計画案をまとめ、理事会の審議を経て県に提出する予定だ。

施設対応の甘さ指摘も

 「暴力行為を受けている子たちは、夜中に起こされ、また殴られないかと隠れて寝ているんです」。安心して暮らせるはずの児童養護施設で、夜も手足を伸ばして眠れない子どもたち−。
 県から改善勧告を受けたこの施設で、入所児童間の暴力行為が目立ち始めたのは一昨年十二月ごろ。内部の対処に限界を感じ、警察にもたびたび通報していた施設側。
 改善勧告にまで至った背景には、施設長と職員、また職員同士の意思疎通が十分でないなど、施設側の体制不備があったとされる。周辺からも「改善を強く求めたが、穏便に済まされた」と施設自体の対応の甘さを指摘する声が出ている。
 一方、児童相談所(児相)には「命にかかわる事態になってもおかしくない」「加害者の隔離を」という現場レベルの切実な声も届けられていたが、組織としての本格的な対応には至らなかった。実際に児相、県が動きだしたのは、当事者である生徒が通う中学校側から児相への直訴があってからだった。
 こうした経緯について、県児童家庭課の広沢敬行課長は「担当職員は個別事案の相談には応じていたが(施設全体の問題として)トータルで見ていなかったのではないか」と弁明する。
 児相に実情を訴えた中学校の関係者は「施設への入所措置をした児相も各施設の指導員、保育士任せでは状況は改善されない。もっとこまやかな指導をすべきだったのではないか」と訴えた。


049866
- Web Diary -